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大手電力会社は「新電力への電力供給」にノルマを課せられる?

電力の小売が全面自由化されたとしても、「結局大した競争は起こらないのではないか」なんて観測もあります。というのも、大手電力会社(=一般電気事業者、東京電力や関西電力など)の発電能力・電力供給能力がやはり圧倒的なので、新電力(PPS)は大きな取引量を確保できないのではないかというところです。

太陽光で原発1基ぶんを発電するなら、山手線の内側面積ぶんが必要・・・!

特に、原発の再稼働が進んでいくとこの差はさらに歴然としたものになります。国内に50基以上ある原子力発電所ですが、1基稼働するだけで100万kWクラスの発電量をまかなうことができます。

これ、太陽光発電で実現しようとするとこの発電量は半端じゃありません。九州電力のHPによると、原発1基ぶんに匹敵する発電量を確保しようと思うと、約58平方キロメートルもの広大な敷地が必要になるとのこと・・・まったく想像つかないと思いますが、なんとこれ山手線の内側面積とほぼ同じです(!)

現在は国内の電力需要の90%程度を火力で賄っている関係で、家庭の電気料金もLNGや原油・石炭といった燃料の調達価格に大きく左右されています。電気料金の一般家庭や工場・企業への負担を下げる効果もあるため、世論も原発再稼働に少しずつ傾いていますね。

新電力には高すぎるハードルも・・・どれだけ参入を促せるかが自由化のカギ

さて話を戻すと、新電力(PPS)はとにかく「ベース電源の確保」が難しい状況です。安定した電力供給ができないことには高圧低圧問わず電力販売などできません。かといっていきなり新しい会社が発電所を作るには、体力的にも時間的にも厳しいものがあるのは明らか。。

それでは競争が加速されず、電力小売自由化の意味がない!ということで、経済産業省は2016年の年始に発表予定の電力取引に関する指針に「大手電力会社は新電力に対し、電力を卸供給ちゃんとしなさいよ」という内容を盛り込む方針です。具体的には、新電力の新しい需要の10%以上を大手電力会社が供給しなさいというノルマを課すような格好になるとか。

新電力は、新規顧客の獲得以外にも、こうしたベース電源の確保や場合によっては燃料調達、送配電網のレンタル料金である「託送料金」の支払い、そして30分同時同量の目標とインバランス料金の負担など、電力小売参入にあたっては多くのハードルを抱えています。競争を加速させるためには、なるべくこうしたハードルを下げてあげないといけませんからね。

実は小売がすでに数年前から自由化されている「高圧」部門では、同じように30%というノルマが課せられていますので、予想通りといえば予想通りの展開かもしれませんね。

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