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電力自由化最大のポイント「発送電の分離」とは?

電力自由化は中途半端でうまくいかなかったけど、2016年からいよいよ一般家庭の電力の小売が自由化されるんでしょ?やっぱり東日本大震災の福島第一原発の事故がきっかけなの?

それは間違いないね。事故を受けて、東京電力への不信や不満はもちろん、原発停止による電気料金の値上がり、そもそも2011年当時の日本のエネルギー体制のあり方についての議論が再度きちんとされるようになったことなど、やはり原発事故がきっかけになったのは間違いないね。

電力小売、これまで自由化されていなかったのはなぜ?

電力会社が増えて自由な競争が起こると、何がいいの?

たとえばテレビを作る会社が1社だけで市場を独占していたとしたらどうなるだろう?画質が良くなくて大きいだけ、良く壊れるし見た目もかっこよくもなんともない・・・みたいなどうしようもないテレビをその会社が売っていたとしても、僕らはそのテレビを買うしかなくなるよね。

あ、それは困るわ。つまりその会社は市場を独占してるから、より良いテレビを作ろうとしなくても大丈夫・・・つまりサボってても潰れないってことね?

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そうだね、品質がたいして良くなくても、消費者はそれを買うしかないから、高い値段でも売れてしまうからね。

競争がないと、よりよい商品をより安く売ろうという会社は出てこなくなっちゃうのね、それはそうね。でも、だったらなんで電力は今まで競争させない独占体制だったのかしら。

そうだね、いろんな理由が考えられるけど、いちばん大きいのは「とにかく安定した電力の供給」というのを優先するためだったんじゃないかな。

競争しないと電気の供給は安定するの?

自由競争にさらされると、お客さんの獲得に必死になって営業しないといけないからたいへんだよね。でも本来、電力って国民の生活や企業の経済活動の基礎。だからお客さんを獲得するのに必死になるよりも、発電所をたくさん作ったりそれを安定稼働させたり、とにかく安定した電力供給のために頑張ってねということだったんだ。

たしかに、しょっちゅう停電あっても困るものね。企業体力が中途半端な会社が電力事業をやって、倒産とか撤退とかを途中でされちゃうのも怖いわ。

発電設備をひとつ建設するのにも膨大な資金が必要だしね。以前と比べて今は発電設備を造るための技術も上がっているし、参入はしやすくなっているかもしれない。

電力会社は地域ごとに電力事業を独占してきたけど、その一方で国から厳しい規制も受けているんだ。電力は政治経済的にもとても大事なテーマだから、国とがっちり組んで事業の方向性を決めていく必要がある。あまり電力会社が増えすぎても国としてもコントロールが難しかったかもしれないね。

ポイントは「発送電分離」がどう進むか

でも、東京電力などの一般電気事業者が持っている送電線を素直に他の会社に貸してくれるとは思えないんだけど・・・そんなことをしてしまったら自分たちの利益が出なくなっちゃうでしょう?

そのために議論されているのが「発送電分離」。送電と配電のための設備を公平に使ってもらえるようにするために、送電部分だけ切り離してしまおうという概念なんだ。

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つまり、電力会社から電線を取り上げちゃうってこと??

発送電分離には4つの段階があると言われていて、「所有権分離」になるとそういうことになるね。ヨーロッパではこの方法がとられたんだ。

送電は別会社にして、東京電力にも新しい電力会社にも同じ料金で送電線を貸すことにするっていう意味かしら?

中立な送電会社が立ち上がってくれれば、公平な競争が起こるよね。でも東京電力はじめ既存の発電会社の社内で部門だけを切り離す程度にとどまると、中立性が保てず結局競争はちゃんと起こらないんじゃないかと言われてる。

既存の電力会社はなんとか自分たちの利益を守ろうとして反対するでしょうね。

そうだね、ヨーロッパではこの発送電の所有権分離に10年以上かかったみたいだし、そう簡単にいきそうにはないね。2020年までに「発送電は法的に分離する」という方針は示されているけど、日本でもかなり時間がかかることになるだろうね。

電気は安定して供給してもらえないと困るものだし、関わる会社も人も多いし政治的な問題もあるだろうから、時間がかかるのは仕方ないかもしれないわね。

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