電力自由化をわかりやすく【エネスケが行く】突撃!隣の電気料金

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【ビル・施設・店舗経営者必見】電力自由化後、契約電圧見直で大損?

2000年に特別高圧、2005年に高圧電力が自由化になり、2016年4月にやっと、低圧電力や従量電灯の電力小売自由化が始まる。実は低圧の需要家の中には一般家庭だけでなく、小規模店舗の経営者などもかなり含まれるため、会社や店舗・工場を経営している事業者の中では、この電力自由化を機に電気料金のコストカットへの期待は相当高いみたいだよ。

そうなのね。事業者の方が家庭よりも電力使用量も多いものね。今度の電力小売自由化で電気料金が安くなるかもしれない需要家は、例えばどんな事業者かしら?

そうだね、例えば、低圧電力で契約をしている事業者には、オフィスビル、マンション、店舗、ホテル、旅館、福祉施設、工場などを経営する事業者が多いよ。モーターなどの動力を使う中小施設の事業者が、低圧電力の需要家には多いんだ。ただ、それらの需要家の中には、電気代が安くなるケースと、安くできないケースがある。損する事業者もあるから注意が必要だよ。

電気をたくさん使う時間帯はいつ?契約プラン見直しの前に

電気代が安くなるケースと、安くならないケースがあるってどういうこと?

それを説明するために1つ質問があるんだけど、オフィスや店舗が電気をたくさん使う時間帯はいつだと思う?

オフィスだったら、パソコンや電話、照明をつけっぱなしにする勤務時間中かしら。お店屋さんだったら、やっぱり営業中じゃない?飲食店なんかは、店の照明や調理器具、食洗機や空調なんかにも電気を使うでしょ。人がたくさん出入りするランチ時なんかは、より多くの電気を使うんじゃない?

確かに勤務時間中や営業中は、たくさん電気を使うよね。エレベーターのあるオフィスビルなんかだと、朝の出勤時は休みなくエレベーターが稼働するから、使用電力量が劇的に増える。たくさんの電力が必要になるよね。

夜間に営業しないオフィスや店舗だと、電気代はほとんど使わないし、そうなると、昼と夜の電気代の差って大きいでしょうね。

そうなんだ。それで、ここで電気料金の構成を思い出して欲しいんだけど、セッちゃんは電気代の請求額が決定する仕組みを覚えているかな?

電気料金を抑えるなら、電子ブレーカーで基本料金を安く

電気料金は、確か基本料金と電力量料金で決まるのよね。一般家庭の従量電灯の場合だと、基本料金は、契約アンペアで決められていて、毎月固定額を支払っているわ。一方で、電力量料金は、使った分の電気代だけ請求される。これで合ってるかしら?

正解!他にも、燃料調整費や再エネ賦課金なんかも請求されるけど、電気代の多くを占めるのは基本料金と電力量料金だ。

節電をしたりすると、電力量料金が下がって電気代も安くなるけど、基本料金はなかなか変えられないのが現状よね。基本料金が下がると、一般家庭でも月に何百円かは安くなるからとっても節約になるんだけど。

そうだね。実は、施設や店舗のなどの低圧電力で契約している需要家の場合も、一般家庭と同じく、基本料金と電力量料金が電気代のほとんどを占めているんだ。

じゃあ、施設や店舗の場合も、契約電圧を見直すことで、基本料金が節約ができるかもしれないのね。でも、施設や店舗って、営業するためにある程度の電圧や電流量を確保しておかないと、「朝の出勤時間帯にエレベーターが停止する」みたいなトラブルが起きたりしないの?

そうだね。そこで登場するのが、電子ブレーカーだよ。低圧電力を使用している施設や店舗なら、この電子ブレーカーに交換することで大幅に電気代を節約できるかもしれないんだ。

一般的なブレーカーでは損!電子ブレーカーに変えるとお得になる?

電子ブレーカーって、家庭にもあるブレーカーのこと?普通のブレーカーとは何が違うの?

日本語では、配線用遮断器って言うんだけど、ブレーカーは、一定以上の電気が流れると自動的に電気が切れるように設定されている機器のことだよ。たくさんの電化製品を一度に使うとブレーカーが落ちるんだけど、それは、漏電を防いだり、契約電圧以上の電気が流れないようにするための仕組みなんだ。

漏電や感電を防いで、安全に電気を使うために必要な機器なのね。

そういうことだね。でも、このブレーカーは、実は電気の量じゃなくて、熱で制御を行っているんだ。電気が流れる時に発生する熱の温度を感知して、ブレーカーが落ちるようになっている。だから、熱伝導式ブレーカーって呼び方をすることもあるよ。

電気の量を熱で測るってことね。でもそれって、場合によっては、契約電圧以下で電気が遮断されちゃうこともありそうね。

セッちゃん、とってもいいところに気がついたね。実際、そういうケースはありえるんだ。きちんと電力量を測ってみたら、契約電圧以下でもブレーカーが落ちることがあるんだよね。曖昧な機械だって言うことができるよ。

電子ブレーカーならたくさん電気が使える?安心・お得なメリット

電子ブレーカーのメリットはね、きちんと電流量を検知してブレーカーを作動させるところにある。契約電圧ギリギリまで、電流を流すことができるんだ。

それは良いわね。基本料金を請求されている限り、ギリギリまで使えなきゃ意味が無いもの。

そうだよね。低圧電力で、通常のブレーカーをつけている設備だと、負荷設備契約っていう契約を電力会社と結んでいることがほとんどなんだけど、それを電子ブレーカーに変えて、主開閉器契約をすると、基本料金が安くなってコスト削減が可能になるんだ。

基本料金が下がれば、電気代が大幅に安くなるかもしれないわね。でも結局、電子ブレーカーだって、契約電圧を超えればブレーカーが落ちちゃうんじゃないの?

それがね、一般的なブレーカーだと、一定時間の間に電気を遮断するようにJIS規格で設定されている。でも、電子ブレーカーの場合は、急激に大量の電流が流れたとしても、電力が瞬時に遮断される心配はないんだよ。電流量とか、電気が流れている時間を監視して、規定時間以内ならブレーカーが落ちないようにすることも可能なんだ。

それはいいわね。じゃあ例えば、朝の出勤時間帯の数十分、エレベーターをひっきりなしに使ったとしても、ブレーカーが落ちることはないってことかしら?

その通りなんだ。短時間であれば、たくさんの電気を使っても、ブレーカーは落ちないんだよ。ブレーカー容量にとらわれることなく電気を使えるから、ブレーカーが落ちる心配もなく、安心してお得に使えるよ。

電子ブレーカーで損する会社がある?ポイントは電気の使用時間

電子ブレーカーのメリットについてはよくわかったんだけど、でも、ギリギリまで使えるなら、どの店舗やオフィス、施設や工場にも導入した方が良いと思うんだけど。

そうだね。電子ブレーカーは確かにメリットはあるんだけど、変更するにはきちんと1日の稼働時間やピークタイムを測ったりする調査が必要になる。電子ブレーカーに変えるイニシャルコストもかかるからね。一律に電子ブレーカーで電気料金が抑えられるとは言い切れないんだ。

すべての店舗や施設の電気料金が抑えられるわけではないの?それはどうして?

電子ブレーカーを取り付けた方がいい条件としては、低圧電力を使っていて、モーターなどの動力機器を設置している場合。そして、24時間常にたくさんの電気を使うわけじゃなくて、1日のうちのある一定時間だけ、たくさんの電気を使う設備に限るんだ。

24時間たくさんの電気を使う店舗や施設ではデメリットにもなるってこと?

そうなんだよ。常にたくさんの電気を使っているなら、今までの負荷設備契約で電気を使用した方が良いケースがあるんだ。24時間たくさんの電気を使うなら、大幅なコストカットは期待できないんだよね。

電子ブレーカーと主開閉器契約で得する会社、損する会社の違い

つまりは、エレベーターのように、ほんの短時間だけ電気を使う場合にメリットがあるってことなのね。他には、どんな設備がある場合、電子ブレーカーに変えるメリットがあるのかしら?

例としては、コインランドリーとか、工作機械を置いている工場なんかが当てはまるよ。洗車のマシンを置いているガソリンスタンドなんかも、一時的にしか多くの電気を使わないから電子ブレーカーに変えた方がいいかもね。

逆に、電子ブレーカーに変えると損になるかもしれないのはどんなケース?

例えば、フル稼働で機械が動いている施設は、電子ブレーカーをつけずに、負荷設備契約のままで契約した方が有利かもしれないね。コンビニとかスーパーは、24時間たくさんの電気を使っている場合があるでしょ?あとは、もともとたくさんの電気を使わない、電子機器などの少ないオフィスなんかも、主開閉器契約にすると、逆に損になることがあるよ。

時間によって、使用電力の差が大きいほど、電子ブレーカーを導入した方がお得になるってことね。逆に、使用電力の差が小さいほど、損するかも知れないってことか。なるほどね。

その通りだね。もし、自分の会社の店舗や施設、工場なんかが一時的にだけたくさんの電力を使うなら、一度業者に調査してもらって、電子ブレーカーの導入を検討した方がいいかもしれない。その場合は、きちんと1日の電力量を調査してくれる業者に依頼することも大切だよ。最近は適当に調査をして、電子ブレーカーを売りつける詐欺まがいの業者もあるから注意が必要なんだ。

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