スマートハウスとは
スマートハウスとは、家の中にある家電などの機器を配線でつなぎ一つのシステムにして、それらを最適に制御することで、そこで暮らす人に様々なメリットを享受してもらうことができる住宅のことです。もともとは1980年代にアメリカでスマートハウスの概念が提唱されたと言われています。
スマートハウスが提供する特筆すべきメリットは、エネルギーマネジメントシステムになります。スマートハウスには太陽光発電パネルなど、自らで電力を作る機能が備わっているのが一般的ですが、その発電量と家電などが消費する電力を一つのシステムで監視して、バランスを見ながら発電や電力消費を行うことで、通常よりも省エネルギーな生活が実現できます。
日本では2011年頃から、住宅メーカーが相次いでスマートホームの販売に乗り出しました。しかし、現在では住宅メーカーだけでなく、他業種の様々なメーカーが開発に関わっています。
スマートホームにはITを駆使した情報網システムの導入が不可欠であるため、日立や東芝といったITシステムに強い家電メーカーが関わっています。また、太陽光発電パネルを作っているパナソニックやシャープといった家電メーカーや、エネファームというガス発電システムを販売する東京ガスなどのガス会社も開発に関わっています。
さらに、スマートホームにセットで組み込まれてきているのが、電気自動車(EV)です。電気自動車は動力源を電気としているため、スマートホームとつなぐことができれば、スマートホームで発電した電力を燃料とすることができます。また、電気自動車は内部に貯めた電力を取り出して使うこともできるので、昼間に太陽光発電で作った電気を電気自動車に貯めておき、夜間はその電気を使用するといった使い方もできます。
ですので、自動車メーカーもスマートハウスを意識した電気自動車の開発を進めており、日本の産業界において盛り上がっている分野の一つになります。ただし、制御システムのフォーマットが統一されていないなど、普及までの課題も多いです。